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zoom RSS No34.「 日本を救う!『鮮』というモノの価値観 」

<<   作成日時 : 2010/05/20 12:10   >>

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従来のモノの価値は、『初、旬、残』という時間的順序で変わるのが原則でした。

先ず『初』。新製品、初物商品と云われるものです。

日本では、初物を食べると75日長生きする…そんな諺があるように、
昔から日本人は初物好きです。昔は縁起物として高い価値を付けてきました。

今でもボジョレヌーボーや蟹、鮎など解禁日明けすぐに食べたいという国民性が残っています。

オンリーワン商品として価値が高く、日本初、世界初を目指している企業も多いと思います。

続いて『旬』。売り上げが最大を迎えている商品、俗に言う売れ筋、主力商品と
云われるものです。(初で終わってしまう商品もありますが)

昔から旬を迎えた食べ物は、量が多いだけなく、質も良く値段も安いという意識を
お持ちだと思います。

初物買いの銭失いと、安くなった旬モノしか買わないと人もいます。

しかし作り手から見ると、2番手、3番手の多くの競合が出てきますので、
利益率という意味では薄利多売の商品です。

最後が『残』。所謂、型落ち、バーゲン品と云われるものです。

残り物には福がある…本来の意味とは違うのですが、赤札商品やバーゲン品
しか買わない人もいます。

一方で、仏教の影響でしょうか、日本人は物を残さない(腹八分目、お茶碗に
ご飯粒を残すと怒られたものです)、もしくは上手く再利用してきました。
(みかんの皮を入浴剤に、出し昆布を佃煮や塩昆布にするといったもの)

これが、リデュース、リサイクル、リユースという3R環境商品の価値の源だと
思います。

これらは、マーケティング理論として当たり前として受け止められてきた内容です。

しかし、この理論に従っている限り、ほとんどの日本企業は国際競争力を
取り戻せないように思っています。

初物を生み出す独創力、旬モノで利益を出す安い賃金、いづれも今の日本に
欠けているものです。

日本人が持つ独特の感覚を生かせるのは、せいぜい最後の3R商品の分野ぐらいです。

これからの日本は、従来の理論とは違う視点からモノづくりに
取り組まなければ国際競争力を取り戻せないと思っています。

そのヒントは、

モノの価値を、市場に出てくる時間的順番でみるのではなく、
その商品が持つ益を手にするのに

『掛かる時間』

で見ることです。

< キーワードは、『鮮、熟、枯』 >

『鮮』とは、取れたてで新鮮、瑞々しく、色鮮やかな事を意味しています。
『熟』とは、時間をかけて熟成した深み、コクを意味しています。
『枯』とは、長い年月を経て残った風格、貴重性を意味しています。

その国が持つ技術は、それまでにかけてきた時間とお金の結晶です。

2番目の『熟』は、味噌、醤油、ウイスキー、チーズなど貯蔵や醗酵の
技術を生み出してきました。

3番目の『枯』は、100年1000年持つ建造物を作る技術を生み出してきました。

この2つは、日本だけが持つものではありませんが、技術の伝承がなければ
出来ないものです。

これが歴史が浅い国、歴史が切れてしまった国には無いものです。

使えば使うほど深みが出る商品、長年に渡って使う商品…

今後BRIC's諸国が発展した時に生まれる中産階級が欲するものは何か?
と考えた時にそのヒントだと思います。

そして、特に注目しているのは、1番目の『鮮』です。

日本人は、生ものを食べてきた国民です。ですから、とれてから
時間の立っていないモノ、新鮮な刺身や野菜に対する価値を理解しています。

ですから逆に、

 時間がかかる ⇒ 待つ ⇒ 価値が落ちる

という感性を生み出しているように思っています。

よく外国の方が日本に来て、電車の到着が正確なことに驚かれますが、
これは、この感性が引き起こしているように思います。

電車が5分遅れてくると、ほとんどの人はイライラし始め、10分以上も
遅れると駅員を怒鳴りつけている人が出てくる、もし15分以上も遅れる
ようものなら、殆どの人が携帯電話でどこかへ電話して謝っていますし、
タクシーなどの代替手段を探す人が出てきます。

日本人は『遅れる時間を待てない国民』

ですと申し上げています。

また、駅のホームで順序よく並んで待っている人を見て、日本は
マナーが良い国民だとおっしゃる外国人に方には、申し上げています。

日本人は、約束の時間の5分前には到着することが相手への礼儀と考えています。
だから、電車も整列して待ちます。しかし、相手が遅れようものなら、
それがもし部下や年下の相手なら、教育がなってない、社会常識が無いと
烈火のごとく怒ります。

日本人は『待たせないことを前提として動く国民』

だと申し上げています。

熱いものは熱く、冷たいもの冷たく出す・・・これが日本の食事の基本ですが、
世界の殆どの国では、生ぬるい食事が常識です。

「美味しい食事を作れても、待たせることで価値が下がっている」とは
世界では考えられていないのです。

日本人は、『待たないこと』『待たせないこと』に価値を感じています。

Time is money、ビジネスマンは世界各国どこでも同じ…と云われていますが、
日本ではサラリーマンだけでなく、学生さん主婦の方や年配の方など皆さんが
同じような感覚を持っています。

この感性は、家庭や社会の日常生活の中で育まれたものですから、
無意識に日本人のモノづくりにも織り込まれてきたと思います。

買ってきて電源を入れたらすぐ使える、スイッチを入れたらすぐに動く、
時間指定の宅急便、レジで客が並んだら直ぐに横のレジを開ける・・・、

『 待たせない商品やサービス 』

で溢れています。

台風で停電しても直ぐに復旧する電気、蛇口を捻れば安全に飲める水が
出てくる水道、日本では『待たせない』こと常識となっています。

当たり前のように思っていますが、これは世界の非常識でもあります。

電源を入れて3分も待つ仕様のパソコン、配達制度が無く買いに行かなければ
手に入らない新聞、いつくるか分からない電車、すぐ止まる電気・・・

世界は『待って当たり前』

なのです。

しかし、それは知らないだけだからです。知れば求めるようになります。

Iphone,Androidなどの携帯コンピューター(スイッチポンで何でも直ぐに使える)、
インターネット配信(一瞬で世界の情報が手に入る)、などが瞬く間に世界を
席巻しているのは、待たなくて良い事は便利だと知ったからです。

この『鮮』つまり『待たない』『待たせない』という価値観は、世界的にみても
日本独特で日本人にしか無い感性のように思います。

しかし、当たり前過ぎて、それが凄いことに気付いて来なかったように思います。

日本が国際競争力を取り戻すためには、初物信仰に囚われ続けるのではなく、
自分達の持つ凄さに気付いて、その技術に磨きをかけて、

『日本にしか出来ないモノづくりやサービスを生み出していく』

ことが重要だと思います。

皆さんがこれからの商品やサービスを生み出して行く時に、切り口の一つとして

『 鮮 - 待たない/待たせない価値 』

と云う観点を加えて頂ければ幸いです。


以上

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